17年の手仕事、
修復師の物語。
— ECLIPSE 157 LIMITEDは、創業2008年の小さな修復工房です。
東京の片隅で、1,800点以上の品々と向き合ってきました。創業の想い、修復にかける姿勢、工房に込める哲学をお伝えします。
修復とは、記憶を継ぐこと。
ある日、おばあさまの形見の箪笥をお持ちになった方がいました。引き出しを開けるたび、指先に記憶が蘇ると語ってくださいました。修復の仕上げを決める時、私はいつもその方の顔を思い浮かべます。
ECLIPSE 157 LIMITEDが目指しているのは、装飾の復元だけではありません。持ち主の記憶、家族の物語、歴史の断片を、後世へ手渡せる形に整えること。時には敢えて傷をそのまま残し、時代の層を尊重する判断もあります。
2008年の創業以来、私たちは1,800点以上の品々と向き合ってきました。一つとして同じ状態の品はなく、同じ工程で修復できる品もありません。だからこそ、一点ごとに素材と歴史を丁寧に見極めて、最善の方法を共に考えていきます。
修復方針のご相談は、工房でもご自宅でもお伺いいたします。関東一円、出張見積もりも歓迎です。
修復を、チームで取り組む。
— 4名の専門修復師が在籍しています。
在原 義雄 · 58歳
主任修復師 · 木工・漆
京都の伝統木工所に17年勤務後、独立。胡桃・桜・欅などの木材をはじめ、漆塗りの修復を担当。見えない部分の接着から表面の研磨まで、木の呼吸を第一に考えています。
佐藤 玲子 · 45歳
主任修復師 · 時計・金属
スイス時計学校にて機械式時計の分解組立を習得後、国内の時計工房で実務を積む。振り子時計・置き時計・懐中時計まで、金属パーツの精密修復と研磨を担当します。
中村 雅之 · 50歳
主任修復師 · 古書・紙
古書店での実務経験を経て、和綴・洋書・帳簿・古文書の修復を担当。伝統的な製本技法と科学保存剤の併用で、紙の繊維をいたわりながら強度を回復させます。
さらに1名のアシスタント修復師と、素材研究の学術アドバイザーが在籍しています。素材判定でお困りの際は、チーム全員で協議の上で方針をご提案いたします。
温湿度管理された、
専用の空間。
工房には、温湿度を一定に保った専用の保存室と、各素材に応じた作業エリアを設けています。木材は18〜22度・湿度50〜55%、紙資料は18〜20度・湿度45〜50%というように、素材別に環境を調整しています。
1階には受付と小物展示コーナー、2階には修復エリアと保存室を配置。移動が困難な大型家具も、エレベーターと補強搬入路でお預かりできます。
修復の現場をご覧になりたい方は、事前予約制で工房見学をご案内しています。素材や工程について、修復師が直接ご説明いたします。
工房見学を申し込む素材への、向き合い方。
— ECLIPSE 157 LIMITEDの修復素材への取り組み。
修復には素材選びが最も大切です。ECLIPSE 157 LIMITEDでは、伝統素材と科学保存剤を素材と状態に応じて使い分けています。
01 · 漆
精製漆・透き漆・弁柄漆。木地用と漆器用を使い分け。
02 · 膠
膠水・胡粉・砥の粉。和紙・古書・漆下地に使用。
03 · 蜜蝋
蜜蝋・カルナバ蝋。木材表面の最終仕上に。
04 · 合成樹脂
パラロイドB72・BTA・ポリマー。補強・防錆。
すべての素材には学術的根拠に基づいた使用基準があり、湿度・温度環境下で検証しています。素材選定でお悩みの際は、工房でサンプルをご確認いただけます。
17年の、あゆみ。
2008
工房設立 · 東京
小さな作業場から、修復師1名でのスタート。婚礼家具の修復依頼を皮切りに活動を始める。
2012
工房移転 · 現在地へ
より大きな作業スペースと保存室を備え、修復領域を時計・陶磁器へと拡大。
2016
古書修復を開始
古書店からの依頼を機に、和綴・洋書・帳簿の修復チームを編成。伝統製本技法を研究。
2020
修復実績 1,000点を超える
関東一円のコレクター・美術館・寺院からの依頼が継続。修復師4名体制へ拡充。
2025
修復実績 1,800点達成
絵画保存と特殊素材修復を本格化し、6つの領域を1つの工房で完結する体制を確立。